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ふみ函

祖母のモダン日傘

処暑も過ぎたというのになんという暑さ!
お出かけに日傘は欠かせません。

折りたたみの傘も持っていますが、
これは亡き祖母が使っていた、40年以上昔のもの。


畳んだ日傘


白と黒とグレーのモノトーン。
このシンプルなデザインのモダンなこと!
さくらんぼだとかマッチ棒だとか吾亦紅(われもこう)だとか、
いろんなものを連想します。
持ち手もお洒落。


祖母の日傘


さすがに布地や糸はちょっとくたびれて、
時々ぷつっと切れてしまうこともあるけれど、
補修しいしい大事に使っています。
まだまだ長生きしますように。




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代官山蔦屋書店でも『銚子まぼろし』

お知らせです。

写真集『銚子まぼろし』は、
今月から代官山蔦屋書店でも置いていただくことになりました。


蔦屋書店

2号館の写真コーナーと、
3号館の旅コーナー(東京本の下あたり、金沢や会津などの隣)と、
両方に並んでいます。

お近くに行かれた方は、よろしかったら見てくださいね。


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生きる形

東大のイベント続きですが、
ポスターを見て気になっていた「生きる形」展を鑑賞。
(東京大学伊藤国際学術センター地下一階 2012年4月20日~9月1日)

解剖学の遠藤秀紀先生の企画展示。
木枠にピアノ線で留められて宙に浮いた骨のかたちは、
壁にうつるシルエットすら作品の一部。


骨と影


何一つ無駄がなく、引き締まった美しさ。
植物もそうですが、自然の造形の妙はいくら見ても見飽きません。


骨展示2


暗い展示室の、ライトが当たった骨写真のパネルを何枚か眺めたあと、
あれ?なんだかうっすら乳首のようなものが見えるような、と気付き、
よくよく見れば、その細長い頭骨には
男性の裸身が写りこんでいると分かった時の驚き!
不思議ななまめかしさ。エロス・タナトス。


これらは写真家・山田昭順氏の手になる、
陰影をつけてライティングされた頭骨の上に、
人体の写真を投影した『生々流転』シリーズ。
この一葉はイルカの頭骨に人体を投影した作品とのこと。


骨と身体


そしてこちらも圧巻!
つつましくも圧倒的な数で並んでいる頭骨たちの中にあって、
ゆらゆらと明滅する巨大な頭骨。
夢幻的な存在感。


光と骨


こちらはスペシャルメイクアップアーティスト・松岡象一郎氏の作品。
実際の頭骨をかたどってシリコンでつくられた骨型に、
光ファイバーを纏わせて発光させているものだとか。


光と骨2


瞬くようにゆっくりと色を変えながら点滅する頭骨。
そのやわらかなひかり。
村上春樹『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』の、
図書館の女の子と僕、を思い浮かべずにはいられませんでした。


自然は厳かで尊いけれど、
ひとの手が作り出すものも、やはり素晴らしいですね。





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漱石の白百合

東京大学総合図書館で行われたブックトーク
「漱石『それから』の白くない白百合」に参加してきました。


漱石白百合


植物学専門の塚谷先生が、
夏目漱石の小説『それから』で印象的に出てくる“白百合”は、
普通はテッポウユリを想像されるかもしれないが、
実はこれはヤマユリのことではないか、という推論を,
日本の百合の種類、文章中の季節の描写から検証。

ヤマユリは真っ白ではなく、
黄色い線とだんだらの斑点があるので
イメージと違うようだけれど、
テッポウユリの香りが淡いのに対し、
描写中の“重く甘たるい香り”に該当し、
翻るような形状という点でも条件を満たしており、
裏側から見れば白で、全体的には白い百合と言える。
当時簡単に花屋で入手できるという点からも、
こう考えて良いのではないか、という説を、
百合の画像や小説の本文をスクリーンで見ながら
展開されてゆくのは新鮮でした。

松田優作と藤谷美和子が代助と三千代を演じた映画は、
とても好きでよく覚えていますが、あれもカサブランカだったような。
彼女が白百合を活けた水を飲むのは鮮烈でした。

でもたしかに当時、現在主流となっている
”カサブランカ”の品種はなかったのですよね。
裏から見れば山百合も白、というのは目からウロコ!

その後図書館で借りてみた塚谷先生の著作・
『漱石の白くない白百合』(文芸春秋、1993年)には、
泉鏡花や三島由紀夫、志賀直哉から安部公房まで、
作品のなかの植物描写がとりあげられていて、
近代小説好き、植物好きの私には、興味深いお話ばかり。
楽しんで読んでいます。

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