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ふみ函

麻布めぐり(七)祥雲寺

広尾から聖心女子大のわきを通り、
恵比寿まで歩く途中、
墓地があるのは知っていましたが、
入ってみたのは初めてです。

明治通りのガソリンスタンドのすぐ裏手なのに、
中に入ると実に広大な別世界。
江戸期の古いお墓は、
かたちも大きさも段違いの風格。


祥雲寺椿


祥雲寺(しょううんじ)は、
黒田長政のお墓もある、黒田家菩提寺。
その他、諸大名家や名士の墓、
宝生流家元代々のお墓もあるそうですが、
ともかく空間の広さと、緑の多さに吃驚。

こんもりした丘の樹々。
枝を広げた楠の大樹。
とても都心部とは思われません。


祥雲寺灯篭


このちょっと変わった燈籠のかたちは、
和菓子みたいな丸みがあって目を惹かれましたが、
段差のある道を上ってゆく、
この石段も愛らしいこと。
豆絞りの手拭の柄のよう。
ついついオブジェ的に鑑賞してしまいます。


祥雲寺石段


桜の大樹のそばの苔生した半球体は、
お墓なのか、何かの記念碑なのか。
不思議な遺跡を見るようです。


祥雲寺半球体


高台に立つ松は、
芸術的に身をくねらせていて圧巻!
風のなせる技でしょうか。


祥雲寺の松


下の方の、丸く円を描くように曲がった枝ぶりは、
歌川広重の『名所江戸百景』の、
「上野山内月のまつ」を思い起こさせます。
場所はここではありませんけど、
本当にこんなかたちの枝があるんですねぇ。


広重月のまつ



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麻布めぐり(六)南部坂、ドイツ大使館の壁

まあ、それにしてもこの日は、
我ながら一日でよく歩きました。
麻布十番から電車やバスに乗るでもなく、
徒歩で恵比寿まで。

お屋敷街の一角から再び下って二の橋を渡り、
今度は長く続く仙台坂を上り、
仙台坂上から区立麻布運動場の方まで進んで左に折れ、
緑濃い有栖川宮記念公園を右手に見ながら、
南部坂を下ります。


南部坂ドイツ大使館壁


こうして見るとこの坂の勾配も相当なものですね。
左手はドイツ連邦共和国大使館の壁。
外国人のかたの往来も多い場所。


ドイツ大使館壁


ベルリンの壁崩壊とドイツ統一25周年の記念として、
壁が存在していた時代と、壁崩壊後の同じ場所の写真が、
上下に並んでいます。
これはボルンホルマー通りのヘーゼ橋。
1961年の写真には「ドイツ民主共和国ードイツにおける平和のとりで」
というスローガンが見えます。


ドイツ大使館壁の絵


グラフィティアートはアーティストの乾慎一郎氏の手になるもの。
真っ赤な口紅の唇が描かれたイメージイラストを見ていると、
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のことを思い出します。
5年前、壁崩壊20周年の時にここを通りかかった時も、
やはり同じことを思っていましたね。



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麻布めぐり(五)日向坂~綱坂

二の橋を渡って結構急勾配の日向坂をのぼると、
がらっと変わる眺め。
右手には外務省の三田共用会議所、駐日オーストラリア大使館など、
広い敷地の立派な建物が続きます。

坂の名は、このあたりに徳山藩毛利日向守の
拝領屋敷があったことによるそうですが、
他にも様々な大名の屋敷が建ち並んでいたところ。


日向坂


極めつけはこの綱町三井倶楽部
設計はジョサイア・コンドル。
三井家の迎賓館として、大正2年に竣工。


三井倶楽部


昭和4年(1929年)に改修工事されたそうですが、
原型は崩されておらず、今も会員制の倶楽部として利用されています。
ここだけまるでヨーロッパのようですね。


三井倶楽部正門


道の反対側(北側)はお寺が多く、対照的な眺め。
これは道に沿った駐車場から見下ろした龍源寺。


龍源寺


かと思えば、こちら側にも立派な西洋建築。
これはかんぽ生命保険の東京サービスセンター本館。
旧逓信省簡易保険局として、昭和4年に建てられたもの。
昭和ひとケタの建物は、どうしてこんなに趣があるのでしょうか。
私が惹きつけられるのは、きまってこの年代あたりのものです。


旧逓信省簡易保険局庁舎


綱町三井倶楽部の角を曲がると、
平安時代の武士・渡辺綱ゆかりの「綱坂(つなざか)」。


綱坂由来


この坂も途中からぐっと急に下ります。
下ってゆくと慶應義塾大学や中等部、女子高等科。


綱坂


このあたりは加賀乙彦氏の自伝的小説『永遠の都』の舞台のひとつ。
坂を下りきった先に氏の母方のお祖父さまの経営する病院があったのです。
ここでも書いていますが、夢中になって読んでいた13年ほど前、
幾度か歩いたことを思い出します。



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麻布めぐり(四)小山湯

小山橋から再び三田一丁目へ。
亀屋豆腐店の角を右手に曲がってみると、
奥まった場所にレトロなお風呂屋さんが。


小山湯2


あ、これはお正月、1月3日に「ブラタモリ」連続4本再放送されたうちの、
「三田・麻布」完全版で見た小山湯では!
奥に見える急な石段も見覚えが。


小山湯


一度行ってみなくてはと思いつつ、
その後未確認のままでした。
小山湯は残念ながらすでに廃業されたようですが、
建物が健在なのはありがたいことです。

さっそく石段をのぼってみると、
途中右に折れるあたりのわきに、
ちいさなお地蔵さま。
年代ものながら、きちんとお手入れされている様子。
貝殻はお賽銭入れでしょうか。


青前垂れお地蔵様


それにしても急勾配で狭い階段。
人とすれ違うにも身体が触れ合いそう。
牛込の「袖摺坂(そですりざか)」を連想しましたが、
こちらの方が長くくねっていてドラマティックですね。


小山湯石段


登り切った上の方には、
高級マンション「三田清風ガーデン」の敷地が広がり、
下とはまったく別世界。
石段は異世界をつなぐ細い通路でした。
振り幅の広い一角。


路地のチューリップ


いったんまた石段を降りて、
小山湯近くのチューリップになごみながら、
今度は二の橋から日向坂を上り、レベルの違う別世界へ。




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麻布めぐり(三)古川の中の橋

首都高速道路に頭上をふさがれてしまっている古川。
たくさんの橋がかかっています。

赤羽橋駅付近の「中の橋」。
親柱は火の見櫓のかたち。
江戸風の味わいをめざしたものでしょうか。


中の橋


車道との境の欄干は、なまこ壁風なのかもしれませんが、
ベルギーワッフルかチーズドッグの網目模様にも見えますね。


中の橋欄干2


幕末には、この橋のあたりでアメリカ領事ハリスの通訳兼秘書だった
ヘンリー・ヒュースケンが薩摩藩士に襲われ、死に至ったとのこと。
麻布十番近くの一の橋では、浪士組を結成したことで名高い
清河八郎が刺客に斬られています。
激動の時代の事件現場があちこちに。


小山橋から見る古川


一の橋、二の橋、三の橋と順番に橋は続きます。
これは一の橋と二の橋の間にある、小さな小山橋からの眺め。
水はほとんどまどろんでいるかのよう。


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麻布めぐり(二)元神明宮

東京さぬき倶楽部から三田病院の方へ歩いてゆくと、
右手のほうに目につくツインタワー。


元神明宮建物


建物は近代的ながら、
年代物の石垣と濃い緑に囲まれて。


元神明宮への坂


坂道を上り、ぐるっと回り込むと、
古い神社の石段。
ここは歴史ある元神明宮(もとしんめいぐう)。


元神明宮石段


境内は古風ですが、社殿の方は一見神社とは思えないほど。
先ほど目にしたコンクリートづくりのタワーです。
旧社殿が老朽化したため、平成六年に現在の建物に改築されたとのこと。


元神明宮境内


石段上の「三田小山」の石碑が、
この地の長い歴史を感じさせます。


三田小山


社史によれば、ここは渡辺綱(わたなべのつな)の産土神だとか。
そうそう、鬼退治で有名な渡辺綱は、この近くの生まれでしたね。
あとでゆかりの綱坂にも寄ってみましょう。


元神明宮石垣



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麻布めぐり(一)東京さぬき倶楽部

上京した友人と麻布十番駅で待ち合わせて、
東京さぬき倶楽部へ。


さぬき倶楽部外観


門柱に示される通り、
以前は「東京讃岐会館」という名前でした。
香川県職員の宿泊所だったそうですが、
今は讃岐(香川)の魅力をアピールするホテル。
宿泊しなくても、二階のレストランや庭園内の別邸で食事出来ます。
建物は大江宏建築事務所設計で、1972年竣工。


讃岐会館門扉2


ひときわ目をひくのは、この古風な門と、
塀のすぐそばにある蔵。
これはまぎれもなく、戦前の建造物でしょう。
ここにビルが建つ前は、邸宅だった名残でしょうか。


讃岐会館蔵


近年建ったパークコート麻布十番と、
シティタワー麻布十番を背景に、
小さいながら堂々たる存在感!


蔵の窓


門に向かう道の右手に建つ
「日完工芸」の建物も昭和の魅力満載。


日完工芸


10年くらい前のこの通りには
螺子製作所だの、表具屋さんだの、
古風な昭和の建物が残っていたのですが、
通りの片側はそっくりなくなり、
巨大なパークコートへと変じました。

日完工芸や讃岐会館は、
末永く残って欲しいと願っています。


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ボンボニエール展

2015年のオール学習院の集いの日は麗らかな好天。
資料館展示は通常日曜日はお休みですが、
この日は特別に開かれているので、
「ボンボニエール 掌上の皇室文化」展へ。

ポスター写真は明治35年頃の山階宮常子さま。
まさに雅やかな貴婦人。お美しい。


ボンボニエール展看板


”ボンボニエール”とは、小さな菓子入れ。
フランス語のbonbonniere(ボンボン入れ)に由来し、
皇室・華族家などの慶事の際に配られる引き出物。

以前も「是!」展のボンボニエールとして記事を書きましたが、
こういう小さな凝った意匠の小物は大好きです。
矯めつ眇めつじっくり堪能。


牛車型


アンケート用紙を提出すると、
三種類のボンボニエール葉書から好きな一枚をいただけます。
↑以前から気になっていた牛車形のものを選びました。
やっぱり素敵ですね。


鬱金桜


資料館前の鬱金桜(うこんざくら)も見事でした。


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舞い落ちる花弁

花散らしの雨。


桜散花


ひらり、舞い降りた花びらは
ハートのかたち。


ハート型花弁



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