ふみ函

鎌倉近代美術館にお別れ

鶴岡八幡宮の境内、
平家池にせり出すように建つ白い建物。

鎌近(カマキン)の名で親しまれてきた
神奈川県立近代美術館 鎌倉館の、
一般公開最後の日。


鎌倉からはじまった


日曜美術館(2015年12月13日放送分)で
この鎌倉館の閉館を知り、
最後にちゃんとお別れに行きたいと思いつつ、
とうとう本当の最後の日となってしまいました。

予想通り、別れを惜しむ人の波。


神奈川近代美術館階段


1951年11月に竣工とのことですから、
この地で65年の歴史を重ねて来たのですね。

東京から鎌倉めぐりには折々訪れましたが、
やはり神社仏閣や山路の方が主眼で、
美術展にまで行くのは時間的に難しく。

ちゃんとこれを観た!と記憶しているのは、
・ ホルスト・ヤンセン展-いま、ここに咲く!悪の華-
(1982年4月~5月)
・清宮質文―木精の魔術師―
(1997年10月~12月)
の二つの展覧会くらい。

それでも静かな雰囲気や、
建物を取り巻く景色には、
とても好感を持っていました。


ポスター掲示窓


一階チケット売り場近くの外壁や柱。
大谷石がとても良い味わい。


階段手摺


二階展示室から一階部分へと降りる
階段の手摺にも年季が。


上から見下ろす「こけし」


二階通路から見下ろした
中庭の彫刻作品。
イサム・ノグチの「こけし」。

建物は四角い中庭を中心に、
その周囲を取り巻くように構成されています。


大谷石壁の穴


中庭を取り巻く大谷石の壁に、
採光窓のような”抜け”部分があるのも面白く。

内側から中庭側を覗くと、
こんな感じ。


壁穴越しの中庭


ル・コルビュジエの弟子である
坂倉準三氏の設計。

パリ万博日本館も手掛けられた方だそうですが、
その時に目指されたという、
平面構成の明快さ、
素材の自然美の尊重、
建物を囲む自然(環境)との調和、
などの設計思想は、
この鎌倉館にもそのまま通じていますね。


池上の彫刻


池の上にも彫刻が立っていました。


テラスから見る池


このテラスからの眺めは素敵。
緑を映し、表情を微妙に変える池の面が目に優しく、
建物を堂々と支える列柱は、
シンプルながら厳かな感じ。


ピロティと池


あ、雲が切れて陽射しが!
水面の波紋が反射して
白い天井に光と影の模様を映し出します。

雨や曇りの日には望めない光景。
最後にこれが見られて良かった。
幸運でした。


反射光


出口近くの水飲み場。
このデザインもレトロで良いですねえ。


水飲み場


本当にレトロモダンで素敵な場所でした。
もう来られないのが残念です。
これまでありがとうございました。


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