ふみ函

赤坂寄席(豊川稲荷東京別院)

「赤坂寄席」に行って来ました。

「本日、ふたりで」との副題がついている、
俳優・相島一之さんと落語家・立川志らくさんとの、
一風変わったスタイルの落語会も四回目。
二回目から、毎回拝見しています。

今回はちらし束の中に、
キットカットのおまけ付き。


赤坂寄席ちらし


相島さんの落語は独自スタイル。
着物姿でもなく、正座もせず。
白いワイシャツ、黒ズボンのシンプルな服装で、
高めの椅子にひょっと寄りかかるように座り、
一人芝居のような語り。
つまり、他の登場人物の語りや行動は、
主役がそれをウケるリアクションとして表現し、
あくまで一人だけを演じる芝居。

それがなんと今回初めて上(かみ)下(しも)切って、
多くの登場人物を演じ分けたのに吃驚!
演目は創作落語『一人長屋』。
脚本家・鈴木聡さんの筆になる新作。
相島さんの奮闘ぶり、
笑いながらも手に汗握り、スリリング。
椅子ではなかったものの、
高座の前側にそのまま浅く腰を掛け、
白シャツ、黒ズボンのスタイルは今まで通り。

ちょっと別物の感覚ながら、面白かったのですが、
そのあと志らく師匠が登場して、
名作『子別れ』をたっぷりと演じられると、
手もなくぐっと引き込まれ、泣かされました。
揺るぎない安定感。

アフタートークのお二人の話で腑に落ちましたが、
やはり役者さんと噺家さんでは、
意識が全然違うんですね。
相島さんは人物になり切って、
客席の後ろにまでこの世界を行き渡らせようと頑張ってしまう。
場面転換のたびに「~ってんで」と律儀にはっきりきっちり畳む。
そこは引くんだ、と師匠。
お客さんがその都度冷めちゃうから。

出張らないでお客さんを自分の側に引き寄せる。
自分は扇子を置いたその向こう側じゃなく、
それよりこっち側だけで勝負してると。
人物になり切ったりしない。頭は冷めてる。
ただリズムが悪くならないように気を付ける。
なるほど。ベクトルが逆ですね。
興味深いお話でした。


稲荷会館の赤坂寄席


今回の会場となった稲荷会館は初めての場所。
師匠によれば、お寺や神社で落語をする機会は
結構あるそうですが、
たいてい高座の後ろは屛風を立てるので、
今回のように仏様がそのまま後ろに見えているのは、
珍しいことだとか。


稲荷会館温度計


昼の部だったので、
障子越しの陽射しも暖かく、
ほっこりなごんだ落語会でした。

襖近くの温度計、人の背丈より高い!
「大岡越前守忠相公二百三十年祭記念」の
奉納とありました。
元々ここは、大岡越前守忠相が
豊川稲荷から吒枳尼天(だきにてん)を勧請し、
屋敷稲荷として自邸で祀ったのを由来とするとか。
なるほど、そんなご縁なのですね。




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